下田市街の街並みを歩いていると、特徴的な壁の家や店舗が目に入ります。
一つは「なまこ壁」と呼ばれる漆喰の壁。そして、もう一つが「伊豆石」の壁です。
伊豆石には2種類あり、火山から流れ出した溶岩の「堅石」と、火山が噴出した火山灰や軽石からなる凝灰岩と呼ばれる地層の「軟石」に区分されます。
特に軟石は加工がしやすいため、蔵や神社の石段、石仏などにも利用されました。
下田を始めとした伊豆半島南部は海底火山の火山灰や軽石からなる地層が多いため、伊豆軟石の最高の産地でした。
下田市のペリーロード周辺では、こうした軟石を使った建物がおしゃれな店舗などに活用されています。
市内には、1854年12月の安政東海地震に伴う津波の痕跡や慰霊碑も見られ、津波による被害と、そこからの復興についても学ぶことができます。